Vol.6 深い雪に包まれた、この冬のできごと。

前略、

ごぶさたしてます。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 

春のきざしをようやく感じるようになり、美山でも、ようやく雪解けの季節となりました。

 

今年の冬はクリスマス前から雪が降り、年が明けても雪の日が続きました。僕とティナにとってはじめての、白銀の世界に包まれた美山の冬。年末年始のできごとを紹介したいと思います。

 

美山の朝は神秘的です。雪の日も、いつものように霧が立ち込めます。僕たちの村は山奥にありますが、国道が近くを走っているので除雪車が来てくれ、けっこうな大雪が降っても孤立する危険性はほぼゼロです。でも僕たちのお気に入りの村の散歩コースには、もちろん除雪車はきてくれません。ご覧の通り、新雪が深く積もっています。でもその分、とても綺麗です。というか、楽しいです。

 

雪がよく降った次の朝はまさに白銀の世界。朝起きて、障子がやけに明るく感じるときは、きまって大雪になっています。今年はみんなの予想どおり、よく降りました。ただ、あまり降り続くとちょっと怖くなってきます。

 

でも美山ビギナーの僕たちには怖さより興味が勝ります。雪が降ると嬉しい僕たちですが、お客さんの車が動けるように、雪かきをせなあかんのが唯一の難点です。

 

そうこうしているうちにクリスマスがやってきました。カタルーニャ地方の多くの家庭と同じように、バルセロナのティナの実家でも「エスクデーリャ」というスープ料理を食べます。これがないとクリスマスが来た気になりません。ということで、僕らも「エスクデーリャ」をつくりました!

 

まずは鍋で肉類を煮ます。本場では豚足や骨つきのハムなど結構ディープなものをいれますが、今回は、鶏ガラ、牛テール、豚のスペアリブ、鶏肉せせりを使いました。

 

ぐつぐつと弱火で2時間煮ます。1時間ぐらいでひよこ豆を入れますが、買い忘れたので今回は飛ばします。そして、ブティファラと呼ばれる手作りソーセージも残念ながら手に入らないので、今回は飛ばします。

 

その間に、ぺロタと呼ばれる肉団子を準備します。ニンニクとパセリを使いますが、ティナが好きでないのでニンニクは少なめ。それぞれみじん切りにします。次に合挽き肉にみじん切りしたニンニクとパセリとパン粉を入れ込んで混ぜ混ぜします。小麦粉を打ったバットに、肉団子を転がします。今回は巨大肉団子にしましたが、大きさや形はお好みで。

 

2時間経ったら、野菜を投入します。今回はたまねぎ、大根、人参、白ネギです。生姜をいれるのは僕のオリジナル。本場ではセロリを入れます。ここから1時間煮ます。ジャガイモとキャベツを投入して30分ほど煮込んでから、ようやく巨大肉団子を投入。さらに20分ほど煮ます。

 

ここで味を見ながら初めて塩を入れます。いい塩梅になったところで火を止めます。冷蔵庫など寒いところに置いて一晩寝かせて味を深めます。翌日、表面に固まった油分を取り除き、肉類と野菜を引きあげて、スープを濾したら「エスクデーリャ」の完成です。

 

完成した「エスクデーリャ」は、カタツムリの形をした「ガレット」というパスタと食べます。昨夜の肉団子のタネを取っておき、ガレットの空洞に詰め込みます。肉が詰まったガレットを弱火で約18分茹でれば・・・じゃじゃーん。「エスクデーリァ」を使った肉詰めガレットパスタのスープができました!

 

ちなみに煮込んだ肉類や野菜は捨てずに、オリーブオイルと塩をかけて食べます。というわけで、うちのクリスマスは、カタルーニャのクリスマス料理「エスクデーリャ」でした!

 

クリスマスの晩、ティナは家族とZOOMを楽しんでいました。ティナの両親は秋に美山を訪れる予定でしたがコロナ禍でキャンセルになりました。今年こそ来れればいいのですが。。。外では数日間止んでいた雪が降り始めました。そうこうして、美山のホワイトクリスマスはふけていったのでした。

 

クリスマス後は宿も予約が続き、あっという間に大晦日がきました。僕たちの村では、大晦日の23時半頃から村人がお寺に集まって除夜の鐘を打ちます。檀家ではない僕たち、そして泊まっていたゲストの方たちも、鐘を打たせてもらったんですよ。

 

こうして迎えたお正月。元旦に初日の出を見たかったのですが、念ながら曇りだったので、翌2日、天気予報を信じて日の出を待ちました。太陽は村に高くそびえる山からのぼるので、隣の集落にはもう太陽の光が当たっているところもあります。でてこーい!と激寒の中で祈っていると、出てきました!そして、同時に雪が降り始めました。なんとドラマチックな日の出でしょう。ちょっと感動しました。そして、宿にも朝日が届きはじめました。

 

お昼に地元の料理店に頼んだおせち料理を食べて、午後には近くの神社に初詣に出かけました。

 

神社までは車で10分ぐらいですが、雪景色があまりにも綺麗で寄り道しながら行ったので、けっこう時間がかかってしまいました。神社の鳥居をくぐろうとしたその時、ちょうど村に17時の時報の音楽が響きわたりました。この神社では昨年秋、150年に1度の大事なお祭りが予定されていましたが、コロナの影響で中止になりました。今年の秋に行うようなので、いまから楽しみです。

 

今年がいい年でありますように。そして、みなさんにとってもいい年でありますように。

 

美山の2021年はこうしてはじまりました。この続きをまた楽しみにしてください。

 

では、また!

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